CBR試験とは何か?
CBR試験とは、アスファルト舗装の路盤構成を決める際に用いられる地盤実験のことを指し「現場CBR試験」と「室内CBR試験」の2つに大きく分けることができます。一般的には室内CBR試験が行われることが多くなっています。
また、室内CBR試験には「設計CBR試験」と「修正CBR試験」の二種類がありこちらも詳しく説明していきます。
この試験は、日本工業規格(JIS)で定められています。
下図に一般的なアスファルト舗装の構成を図示しておきます。(表層から路盤までがアスファルト構成)
CBR(California Bearing Ratio)とは、アメリカ合衆国カリフォルニア州のO.J.Portorが提唱した、路床や路盤の強さを支持力の比によって判断する指数のことを指します。
強さを知りたい路盤や路床の供試体に、直径5cmのピストンを1mm/分のペースで貫入させていき、2.5mmもしくは5mmに到達した時の荷重と、決められた標準荷重(カリフォルニア州の標準的な路盤材料の強度を用いたもの)を比で表したものを一般にCBRと呼びます。
現場CBR試験と室内CBR試験の違い
現場CBR試験とは、現場で直接対象地盤に貫入し試験を行うものを指します。
使用する試験機は室内CBR試験と同様のものを用いますが、現場で行うため試験機を貫入させていく際の反力としてバックホウ等の重機を用いることが特徴となります。
現場CBR試験はJIS A 1222 に定められています。
一方、室内CBR試験は、事前に現場で採取した路盤または路床材料から供試体を作成し、それに対して試験機を貫入し試験を行います。
室内CBR試験はJIS A 1211 に定められています。
設計CBRとは
次に設計CBRについて解説していきます。
設計CBRとは室内CBR試験の結果から得られる、路床の強さをパーセントで表した値のことを指します。
一般的にアスファルト舗装の舗装構成を決める際に用いられます。
試験によって得られた設計CBRと、想定されるその道路の交通量とを考慮し(TA法
という方法を用いるのが一般的で、詳しくは別途記事作成する)、舗装の厚み(表層、基層、路盤)を決めます。
もしも、対象の路床が想定する交通量に耐えられない設計CBRだった場合は、路床の地盤改良が必要となります。
地盤改良の方法、種類についても別途解説します。
修正CBRとは
次に修正CBRについて解説していきます。
修正CBRとは、路盤を対象に室内CBR試験を行い、その路盤の品質の良し悪しを測る指標のこと指します。
現場の締め固め条件等に合わせて、現場の路盤材料(砂利や砕石)をCBR試験にかけます。その結果から目標の数値が得られなかった場合は、締め固め条件を修正したり、材料の選定をやり直したりします。
まとめ
今回は、CBR試験について解説しました。
簡単にまとめると、
現場CBR試験→既に施工している現場で、路盤や路床の強度の確認をするもの。
室内CBR試験→設計CBRと修正CBRを求める2通りがある。
設計CBR:アスファルト舗装の舗装構成を決める際に用いる。
修正CBR:現場の締め固め条件と路盤路床材料が修正が必要であるかを調べる際に用いる。
このようにまとめることができます。
詳しい試験内容や、計算方法については、本ブログでも解説していきますが、各専門業者がホームページにまとめたりもしているのでそちらをご覧になるとより理解が深まるかもしれないのでぜひ活用してみてください。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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