標準貫入試験とは何か?【目的・方法】【分かりやすく解説】

地盤・土質関係

標準貫入試験とは、地盤の硬さを知るために現場で直接行われるサウンディングの一種の試験です。

通常はボーリング調査を行う際に一緒に行われることが多い試験になります。

下図が標準貫入試験の断面図です。

 図ー1(地盤工学会より引用)

この図の一番下にあるSPTサンプラーというものを地盤に貫入していくことで、対象地盤の硬さを測り、それと同時に土質試料を採取し地層の状況がどのようになっているのかも調べます。

標準貫入試験の目的は?

 標準貫入試験を行う目的は、工事を行いたい場所の地盤や地質状況がどのようになっているのかを事前に確かめることで、『そこに構造物を建設しても地盤沈下や地滑りを起こしたりしないか?』を検討したり、山などが斜面崩壊を起こしその復旧を行う際に、『なぜ崩壊を起こしてしまったのか』『復旧し法面保護をする際にどの程度の保護をすればいいのか』などを検討する際にも用いられます。

標準貫入試験の方法は?

 標準貫入試験に試験方法について解説していきます。

 本試験では、63.5kgのハンマーを76cmの高さからアンビルに自由落下させ、SPTサンプラーを貫入させていき30cm地中に貫入するまでの落下(打撃)回数を計測していきます。

その30cm地中に貫入するまでに必要だった落下(打撃)回数をN値とよび、N値は地盤の硬さを示す指標になります。

落下(打撃)回数には上限があり、最大を50回とするのが一般的となっています。(N値は50が最大)

 実際の試験では、まず15cmの予備打ちを行ってから30cmの本打ちを行うのが一般的です。

まとめ

 今回は標準貫入試験について解説していきました。

 標準貫入試験は地盤の硬さ、地質について、地層構成の状況を知ることができ、構造物を地上に建てる際には必要になることが多い非常に頻度が高い試験です。

 設計者の人はもちろん現場監督、作業員もその意味や方法については十分理解しておく必要があるので、しっかり頭に入れておくようにしましょう。

 最後までご覧いただきありがとうございました。

 

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